ソビエトKV-2重戦車ギガント
【ソビエトKV-2重戦車ギガントとは】 1939年11月に勃発した対フィンランド戦において、強固な要塞陣地マンネルハイム線を突破するための火力支援用として急拠開発されたのがソビエトのKV-2重戦車です。KV-1重戦車の車体に、強力な152mm榴弾砲を備える箱形の巨大砲塔を搭載したKV-2重戦車は、砲塔前面で110mm、側面75mmの重装甲を持ち、フィンランド陸軍の37mm対戦車砲弾をことごとくはじき返したのです。さらに1941年夏に独ソ戦が始まると、その重装甲を活かして奮戦。たった1輌のKV-2重戦車が数日間ドイツ軍を足止めしたエピソードも残っています。3mを優に超える全高や52トンの重量、88mm高射砲の水平射撃以外のほとんどの攻撃を跳ね返すその姿から、ドイツ将兵にギガント(巨人)と呼ばれ恐れられたのです。