ソビエトKV-1重戦車
【ソビエトKV-1重戦車とは】第二次世界大戦の開戦以来、華々しい勝利を重ねてきたドイツ戦車部隊が1941年夏のソビエト侵攻で遭遇した思いがけない強敵がKV-1重戦車でした。最大75mmという強固な装甲におおわれたこの戦車は、当時のドイツ主力戦車だったIII号戦車、IV号戦車の砲弾をことごとく跳ね返し、無敵とも言える強さを誇ったのです。あらゆるものを踏みつぶして突進してくるその巨大な姿から、ドイツ兵に恐れを込めて「怪物」と呼ばれたKV-1は、T-34中戦車とともにソビエト軍の主力重戦車として大戦中盤まで奮戦したのです。なお、1939年から1943年までに合計4,000輌以上が生産されたKV-1シリーズの中で、角張った溶接砲塔に39口径76.2mm戦車砲F-32を搭載した初期の生産タイプは1940年型と呼ばれています。