ドイツIV号戦車J型
【ドイツIV号戦車J型とは】第二次大戦の全期間にわたって使われドイツ軍将兵の信頼を集めて「軍馬」と呼ばれたIV号戦車、その最終生産型となったのがJ型です。戦況の悪化する1944年から量産が開始されたJ型は、防御戦向けの性格を強めることと装備の簡略化が図られました。主砲はH型から引き継いだ長砲身48口径7.5cm砲を搭載し、敵歩兵による接近戦を防ぐために新たに擲弾発射装置が砲塔上面に装着されました。一方、砲塔旋回用の補助エンジンを取り外して2段変速機付きの手動式に改め、空いたスペースに燃料タンクを増設して航続距離を伸ばしています。また、G型から導入された増加装甲板シュルツェンが引き続き装着されました。IV号J型は、パンサーやキングタイガーなどの新型戦車が投入されてからもドイツ戦車部隊の中核として大戦終結まで戦い抜いたのです。